今回はポンつけボアアップキットの第二段として68ccに手をつけます。
前回のポンつけボアアップキットは62ccとターゲットはライトボアアップとターゲットを待ち乗りでここ一番や通勤快速を目指しましたが、人間欲が出てくるものです。もっとパワーアップしたいとの声を汲み取り68ccでもポンつけボアアップキットの開発を行います。
と、言いましても作業は同じです。
前回は「ポンつけボアアップキット!プロトタイプ製作開始!」「 ポンつけボアアップキット!プロトタイプテスト開始! 」です。
今回も台湾製のボアアップキットです。
まずはピストンから見ていきます。
普通です。特に気になるところはありません。
次はシリンダーを見てみます。
特に何も表記されていませんメーカー不明です。
普通ですが、お世辞にもきれいとは言えません。が、このまま使うには心配です。たっぷり慣らしが必要そうです。しかし今回も慣らし不要、ポンつけが狙いです。
クリアランスを測ってみます。
寸法を測ると少しきつそうです、クリアランスが少ない。加工を済ませてから後で検証します。
ピストンリングは2枚とも同じようです。
早速加工を始めますが寸法位置を先にマーキングします。
潤滑ポートとして青点は穴をあけ、赤穴はオイル溜めとし窪みを作ります。
電動ドリルで穴あけをしますので、ドリルのキリが逃げないようにピンバイスと2mmキリでポンチ代わりにします。
できました
と計14ケ所の穴と3ヶ所の窪みを作りました。あとは穴を開けたピストンのバリ取りとシリンダーの気になるヶ所のメンテナンスです。気になる箇所は抱きつき予定箇所なので念入りにメンテナンスする必要があります。
各ポートのバリが削られシルバーに縁取りされたようになっています。
慣らしをしないもう一つ作業
先ほどの心配どおりシリンダー内をピストンが滑り落ちません。クリアランスが無いのです。台湾製だからか製品のバラつきなのかはわかりません。が、今回も目標の慣らし不要ポンつけボアアップキットですから下準備をします。
ピストンに黒まきーで塗りつぶしシリンダーを数回上下させました。すると
抱きつき予定箇所が判明しました。ただ、潤滑ポートを追加していますので大丈夫なのかもしれませんがやはり、性格上後から怠けるために最初に苦労します。
といっても特別な工具はありませんので耐水ペーパーでひたすら磨いただけです。
0.09mmクリアランスが出来ました。形状はきれいに真円かどうかはわかりませんがスムーズに上下すれば大丈夫です。こんな感じで動きます。
機密性も保持できています。
いい音でカンッいうています。
あとは潤滑ポートが役目を果たしてくれます。
テスト車両は前回同様遠くから見たらズーマーのライブディオAF34でテストします。
余談サンポール実験!
古い単車なのであっちこっち錆がひどく見た目汚らしいので、小さなパーツは錆取りにサンポールを試してみました。
を
手桶に入れサンポール漬けにすること一晩
見違えるようにきれいになりました。しかしすぐに錆がまわってきたので、もう一度さっとサンポールにつけ水で洗い、さっと水気を取ってクリンビューの601という浸透・防錆・潤滑剤を吹きかけ、またさっとふき取ると、べたつくことなく錆を抑えれています。