ホンダ「Dio ST」1996.05.23【追加】

1996年05月23日

簡便な操作で効果的な制動力が得られ安心感を高めた「前・後輪連動ABS」搭載の50ccメットインスクーター「ホンダDio ST」を発売


本田技研工業(株)は、簡便なブレーキ操作で様々な路面状態において効果的な制動 力が得られる画期的な前・後輪連動ABS「M. A. -C.(Motor Actuated Combined) ABS」を搭載した50ccメットインスクーター「ホンダDio ST」6月28日より発売 しました。

ホンダDio ST

このDio STに搭載の新ブレーキシステム「M.A. -C.ABS」は、より安心感 のある使い易いブレーキシステムの実現を目指して、小型二輪車用としてホンダが独自 に開発したもので、電子制御によるアンチロック・ブレーキ機能と前・後輪連動ブレーキ機能を高次元で融合したものです。 また、ケーブル対応型の電子制御式としては、世界で初めて量産二輪車に採用となります。
 この新ブレーキシステムを、初心者から女性まで幅広いユーザー層に支持を得ている50ccのスクーターに搭載することで、ブレーキ操作に対する精神的な不安(車輪ロック)を少なくするとともに、このシステムの有用性をより多くのユーザーに提供できるものとしています。
*ABSとはアンチロック・ブレーキ・システムの略です。

販売計画台数(国内・年間)

5,000台

メーカー希望小売価格

199,000円

システム構成

Dio STに搭載の「M.A.-C.ABS」は、前・後輪の車輪速度センサー、ECU(Elec-tronic ControlUnit)、アクチュエータ(作動装置)、ブレーキレバーの操作入力を検知しABS作動時の操作性を向上させるケーブルダンパーから構成されている。これらのシステム構成部品を小型・軽量化するとともに、各部品の機能が最も発揮できるスペースの確保を追及したことにより、ベース車である「Dio SR」の使い勝手の良いメットインスペースやフラットフロアなどの機能を損なうことなく搭載している。

作動原理

前・後輪連動ブレーキ(左ブレーキレバーのみ)

このシステムは、前・後輪のブレーキ力を適切に行うことによって、簡便な操作で高い減速度や車体挙動の安定化を得やすくすることを目的に、スクーターユーザーにとって比較的使用頻度の高い左レバー(後輪ブレーキ)の操作時に作動させている。左レバーの操作入力は、ケーブルを介して後輪ブレーキに伝達させるとともに、その操作荷重をアクチュエータ内の角度センサーからECUが演算し、アクチュエータ内の制御モーターが入力に応じて前輪に適切な制動力を発生させている。

ABS

このシステムは、直進ブレーキ時の過大入力による車輪ロックを回避することで、車体コントロール性と制動性能を維持することを目的にしている。 作動原理は、前・後輪の車輪速度センサーから車輪のロック傾向をECUが演算し、アクチュエータ内のモーターと電磁ブレーキを作動させ、車輪がロックしない適正な制動力となるように、前・後輪を制御している。

その他の主な特徴

  • 空冷・2サイクル・単気筒・49cm3のエンジンを搭載し、ワイドレシオのVマチック(無段変速)により低・中速域で粘り強い走りを発揮させている。
  • 前・後輪に幅広のチューブレスタイヤを採用。
  • フルフェイスヘルメットはもとより、小物の収納にも便利なメットインスペースをシート下に確保している。
  • カラーリングは、落ち着きのあるフレイムバイオレットメタリックを採用。

主要諸元

通称名Dio ST
車名・型式ホンダ・A-AF35
全長×全幅×全高(m)1.675×0.615×0.995
軸距(m)1.145
最低地上高(m)0.105
シート高(m)0.700
車両重量/乾燥重量(kg)78/73
乗車定員(人)1
燃料消費率費(km/L)30km/h定地走行テスト値46.9
最小回転半径(m)1.8
エンジン型式AF34E(空冷・2サイクル・単気筒)
総排気量(cm3)49
内径×行程(mm)40.0×39.3
圧縮比7.1
最高出力(PS/rpm)7.0/6,500
最大トルク(kgm/rpm)0.79/6,250
キャブレター型式PB2E
始動方式セルフ式(キック式併設)
点火装置形式CDI式マグネット点火
潤滑方式分離潤滑式
潤滑油容量(L)1.3
燃料タンク容量(L)4.3
クラッチ形式乾式多板シュー式
変速機形式無段変速式(Vマチック)
変速比 1速2.450~0.850
キャスター(度)/トレール(mm)25°40′/72
タイヤサイズ 前3.00-10 42J
3.00-10 42J
ブレーキ形式 前油圧式ディスク
機械式リーディング・トレーリング
懸架方式 前テレスコピック式
ユニット・スイング式
フレーム形式アンダーボーン

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